SHIZQを支える阿波の職人

 

SHIZQの器は杉の柾目(まさめ)をいかした他に無いデザイン。

杉は輪切りにすると中心部が赤く、周りが白いという特徴があります。
杉にとってメジャーな使い道である建築材ではその色の差が美しくないと欠点とされてきました。

でもSHIZQでは、杉ならではの個性としてとらえ、赤から白へ変化する年輪が重なるデザインを考案したのです。



けれども、このように横縞模様に加工することは木工業界では非常識なこと。
ましてや木目が粗く柔らかい杉をそのまま円形に加工するなんて。
数々の木工所に加工を依頼するも、門前払い。木目に沿って加工する方が簡単だから。効率が良いから。昔からそうだから。という理由で「木工の素人だ」とバカにされました。

 

そんな非常識な杉の器が世に生まれたのは、木工ろくろを長年やってきた熟練の職人との出会いでした。

 
木工所を営む宮竹さん。木工ろくろ一筋50年の大ベテラン。
徳島に残る数少ない木地師(きじし)。
SHIZQの木目を出すには専用の刃物でないと...と、鍛冶仕事を自ら行い、一から挽き刃を作り出す本物の職人。
どこからも匙を投げられた杉を、見事な技によって、美しく仕上げてくれました。


「命ある木はどれも一緒と思ってますから、この木でやってもらえますか?と言われたらやります」と語る宮竹さん。

 
木と共に歩んできた愛に溢れたチャレンジ精神が不可能を可能へと変え、世界中探してもここにしかない「SHIZQの器」が誕生しました。